2014年06月26日

インクの話

新しいインクを使うときは何かとやっかいである。
各メーカーは色見表というか、【参考色表】があるのだが、これは
ほとんど役にたたない。したがって【サンプル】なるものを取り寄せるわけだ。小さな容器にわずかばかりのインク、そして微妙に割高。
ワンポイントなどの小さい作品はいいのだが、大作となると、インクチェックしてからの再発注・・・送料や手数料がダブルになるのである・・・。
インクの発色は、原液は同じ色味であっても、薄めると全く違うこともあり、一概には決められない。彫り方や押し込み方、スピードや各セッティングである程度変化する。それに彫る場所、皮膚の色や体質でも違いが出るし、全体的な色使いや隣り合う色でも見え方は変化するものなのだ。自身、美術学校などで専門の教育を受けたわけではなく、幼少の頃から芸術家を志していたわけでもない。
ただ単に、『絵を描くのが好き』だっただけである(笑)
しかし『好みの色使い』というのはあって、出来た作品をみると同じ様な色使いをしていることが多々ある。
脱線しそうなので話しを戻します。
上記の様に、同じインクであっても発色は違いがでるものなので、おおまかなチェックをするのです。ようするに【使いたい色かどうか】なのです。
次に、【使いやすい色】であること。インクは種類によってサラサラのものやドロドロのものがあります。ワシはサラサラが好みなので、そのへんのチェックも外せません。
インクの話

あとは、アレルギーと退色でしょうか。一昔前は、新しい顔料を手に入れると、『まずはどこかに試し突きして・・・』といったものが、現行のインクではほぼ問題はないでしょう。このアレルギーに関しては、残念ながら明確ではありません。同じインクでも発色に個人差があるように、彫る面積や押し込んだ量によっても変化しますし、メーカーが違えばなおのことだし、ステンレスの磨耗による反応も、実際、無い話ではないのですから。それに環境やケアによっても左右されますから。
退色も、アレルギーによるものなのか、インクの性能によるものなのか、彫師の押し込み方によるものなのか・・・・これは、この仕事を続けていくうえで永久的に模索し続ける項目であり、データーとして頭に叩き込んでおかなければなりません。
『お疲れ様でした~ では〇〇円になります~ありがとうございました~』で終わりではなく、一年後二年後の作品の状態をチェックすることは必要不可欠なのです。
己の技術の向上のためにも【定着度】は必ず確かめたいものです。

そのためにも 懇親会 なるものを開催し、フィードバックさせるのです(大笑)
今年も開催します 【彫波BBQ】!!
そろそろ期限も近づいてきておりますので出欠の確認、宜しくお願いします!



Posted by 彫波 at 12:03│Comments(0)
 
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